令和の時代で働くための大事な考え方｜派遣社員あすみの家計簿3

すっかり、ハマった「派遣社員あすみの家計簿」

主人公のあすみは1巻ではちょっと残念な女子でしたが、3巻ではしっかりと成長しています。
お金の使い方や節約だけでなく、仕事についてもかんがえさせられた「派遣社員あすみの家計簿3」。

この記事では、派遣社員あすみの家計簿3を読んで感じた「令和の時代に必要な働き方・考え方について」をまとめました。

派遣社員あすみの家計簿3のあらすじ

”二人の元彼”との再会、30歳の決断は？

渋谷にある人気IT企業に派遣され、マーケティングセクションでSNSに記事を投稿することになったあすみ。優秀な同僚に囲まれ、仕事のスピード感の速さに驚きながらも、持ち前の順応性で職場に馴染んでいく。3年勤めれば正社員に登用される可能性もあり、30歳を目前にして将来を考え始める。
そんな折、理空也からLINEが入る。「あすみちゃん 苦しいよ 助けて」–見捨てることができず、指定された古いマンションを訪れるあすみだが……!?
一方、ケンカ別れした豊加とは友人の結婚パーティで再会する。付き合っていた頃、無職だった豊加は小さな商社に正社員として就職したようだ。
フリーランスの仲間と事務所を立ち上げた仁子、結婚して専業主婦を目指す菜々花、愛人になって楽しく生きたいという優奈。アラサー女子たちがそれぞれの生き方を模索する中で、あすみが選ぶ人生とは。

楽天ブックス「派遣社員あすみの家計簿3」より引用

令和の時代に働くときに大事な考え方がつまっている

派遣社員あすみの家計簿は、節約のことだけでなく、働き方についてもかんがえさせられる面が多いです。

新卒で勤めた京日カーボン
3巻で再会した優奈と菜々緒からいろいろ現状を教えてもらうのですが、新人の話には強気だけど、あるあるですよね。現実社会では、何も言わずに辞めちゃう人が多いかなとも感じますが。。

昭和気質の京日カーボンと令和気質のサニークレイル。
優しい会社がいい会社ではない。

2社目は派遣社員でフルタイムの七つ丸フーズ
いろいろ頑張っていたけど、感染症の影響があり、時給が下がることになり退社。
派遣社員であることのデメリット、正社員と派遣社員の格差をこれでもかと感じたあすみ。

頑張りが報われる世界ではない。

3社目も派遣社員で勤務時間の短い
フルタイムではないですし、明確に仕事の役割が違います。
感染症の影響でリモートワークが始まった世界で感じる「奉仕する側とされる側」

4社目は派遣社員で社員並みに働くサニークレイル
派遣社員としての勤務とはいえ、社員並みに働いている。前任者は社員になっているし、なによりもあすみ自身が面白いと感じている仕事。

いままでの1~3社にはなかった心境になっています。

「仕事が面白いと感じている」サニークレイルで一緒に働いている谷崎さん。
会社の制度を使って、子会社をつくることになり、一緒にやらないかとあすみを誘います。

あすみが相談した豊加と仁子の考えが非常に興味深い。
二人の意見の正解はないけれども、どちらに共感するかといえば仁子かな。

3巻ではあすみを通して、これからの時代に必要な働き方や考え方が詰まっているなと感じました。

安定が捨てれない・ジョブホッパーになるのが怖い豊加

自身が正社員、商社とかこだわりがあるだけに、難色を示す豊加。

• 悪くはないけど、成功するかな？
• あすみよりも年下の女の子、優秀な人とはいえ、ついていけるの？
• 今の仕事に不満がないなら辞める理由がない。

2年半勤めたら、サニクレの正社員になれるかもしれない。それを捨てるのはもったいない。

今の時代、こういう保守的なのがいいか悪いか論もあります。
人の誘いに流され騙される・こんなはずじゃなかったということはあります。
しっかりと反対意見を言ってくれる人に耳を傾けて、自分はどうしたいか考えるのも大事

ちょっとメンドクサイ豊加。
最後は「やるなら応援はする」というセリフがあるから、こういう反対意見をいってくれる存在も必要な役割よね~と思っちゃいました。

「博打なのは何を選んでも同じ」と言い放つ仁子

「なんか面白そうだね」はフリーランスとして働く仁子らしいセリフ。

「博打なのは何を選んでも同じ」っていうけど、何度も読み返していると、ふかーいセリフだなと感じます。

「何を選んでも」あすみのように、谷崎についていくか・いかないか。と分かりやすい選択ならよいのですが、普段も「ここに居続けるという選択」をしているのです。
のちに谷崎は、
「使い捨てにされたくなければ仕掛けていかないといけない。でも、この道が正しいかどうかは行ってみないとわからない」
と語ります。

私が会社勤めをしていく中でも同じ立場です。
でもある日突然、人員整理(リストラ)対象になるかもしれない。

令和の時代には、「いつ辞めても大丈夫だと思える状態」「仕掛ける立場に行くこと」が大切。

仕事における役割と椅子取りゲーム

あすみが谷崎に「いいナビだけでは車は走りません。いい運転手も必要」というすごくわかりやすい。

車をうまく走らせるために必要なナビ・運転手・助手席・後ろに座るメンバー。
どの椅子にも役割があります。

谷崎のように「人の心がよくわからない」なら「わかる人」と組まないとうまくいかない。
自分の苦手分野を補完する人・だれかの苦手分野が得意なこと。能力をパズルのように組み立てて、メンバーを決めるのが大事だと思って居ます。

自分の得意なこと・役割・ポジションは何なのか。

仕事って所詮は椅子取りゲームだと思っているけど、その椅子が自分に合うか合わないかも大事だなと改めて気が付かされました。

私も、あすみのように「方向音痴だけど運転はうまい」のようなキャッチフレーズができればわかりやすいんだけどな。ちょっと考えてみるか！！

主体的に行動するあすみと今後が楽しみ！

3巻になるとすごく芯が強くてちゃんと言いたいことは言えるようになっている成長したあすみの姿が印象的です。

豊加に対しては2巻でも同棲を断ったり、軽々しく泊めさせない。(泊める泊めないはコントのようなやり取りになってますが・笑)

理空也に対しても、なぜ連絡があって会いに行っちゃうのか！？と思ったけど、ちゃんと感謝と別れを告げれたのはよかったよね。

理空也の最後はアレだけど、何度も読み返すと彼らしい最後。

これから、サニクレで働き続けるのか。
谷崎と連絡先交換しているから、また絡むかな。
ウェーブイケメン池崎と一緒に食事できる日はくるのか？

「方向音痴だけど運転はうまい」あすみの続編も楽しみです。

▼2023年8月発売の「派遣社員あすみの家計簿other girls」
仁子・菜々緒・優奈・美織・ミルキーのスピンオフ。これから読むので楽しみ！！

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