こんにちは、ひよこ@兼業投資家(@chick_invest)です
原田ひ香さんの「三千円の使いかた」が面白かったので、「財布は踊る」も読んでみました。
表紙からは想像できなかった、お金の欲望と闇にまみれた一冊。
専業主婦のみづほが節約の末、ハワイで購入した「ルイ・ヴィトンの長財布」
事情ができ、財布をメルカリに出品することになってしまい。。
ルイ・ヴィトンの長財布の持ち主は、投資詐欺・奨学金・貧困問題・生活保護など様々な問題と直面していきます。
『財布は踊る』のお金に関する失敗ついて
ルイ・ヴィトンの長財布の持ち主は、それぞれお金に関する失敗・闇を抱えます。
その失敗への立ち向かい方が人生の分かれ道。
登場人物たちのお金の失敗についてと私の所感をまとめました。
葉月みづほ|夫のクレジットカードのリボ払いの負債
節約家の主婦、葉月みずほ。
優しい夫と子供が一人。善財夏実さんの本を図書館で読み、節約生活な日々。
母子家庭だったみずほが高校時代から欲しかったのは、ヴィトンの財布。
友達関係って、金銭感覚が違うと本当にキツイですよね。。
毎月渡される生活費からコツコツと貯蓄してハワイ旅行をし、念願のイニシャル入りのヴィトン長財布を購入したところからストーリーは始まります。
夫の雄太に聞いても、クレジットカードの請求が来ない。
毎月3万円支払っているというけども、、と調べてみると、リボ払い設定がされていたというオチ。
リボ払いのしくみは、毎月の支払額を一定の金額に固定して、金利とともに返済していくというものです。よく似た支払方法に分割払いというものがありますが、こちらは支払回数を決めて支払うというしくみになっています。
リボ払いは、1回払いや分割払いとは異なり、高額商品を購入した場合でも、毎月の返済額は一定になるため、手もとにまとまったお金がないという場合でも支払いができるという特徴があります。ただし、利息が発生するため、リボ払いを利用しすぎると、支払総額が高額になるケースがあります。そのため、リボ払いは無理のない範囲で計画的に利用することが重要になるのです。
雄太の実家に頭を下げに行ってもお金を貸してもらえず。
みずほの母に頭を下げたところ、お金を借りることができ、念願のヴィトンの財布も売り現金化。
雄太が優しいのか・アホなのか。
その見極めが微妙なラインでもありますが、親も親で安心?しました。
200万円以上の負債を抱えることになった、みずほ。
今までととは、違う借金を抱えた節約生活となります。
リボ払いは、クレジットカードの闇
水野文夫|貧困連鎖・消費者金融からの借り入れ、FX取引、ネットワークビジネス
水野文夫は家庭的にも恵まれません。
父親の働く寿司店の大将と母が不倫。父親は失業し、生活保護生活。
なんとか大学に進むも、1週間のインフルエンザからバイトができずに家賃支払いができなくなります。
アルバイトを増やしたり・消費者金融からの借金するも、最終的に大学中退することになりました。
高校時代のエピソードを読んでも、真面目でいい人。
でも、真面目でいい人だからこそ、バカにされやすい。つらいですよね。。
まともな就職もできず、もがきあえぐ日々。
一儲けしようと、マルチ商法のFX商材を購入しても、うまくいかず。
商品を販売しながら会員を勧誘すると謝礼が得られるとして、消費者を販売員にして、会員を増やしながら商品を販売していく商法です。
ネズミ講ともいわれています。
ようやく!と思ったところ、ヴィトンの財布を盗まれてしまい、、すべてに疲れ果ててたどり着いた先は。。
良くも悪くも、ヴィトンの財布がきっかけで
生活が変わってよかった!
野田裕一郎|投資インフルエンサー、信用取引、仕手株
FIRE(Financial Independence, Retire Early)を目指す会社員
投資インフルエンサーのアラシ池田の推奨株の利益に気が付き信用取引を開始。
最初は儲かっていましたが、多額の追証が発生。
実はアラシ池田は仕手株を操作していたのです。
特定の投資家(仕手筋)によって、意図的に株価が操作されている銘柄
親族や消費者金融から借金するも、最終的には300万円の借金を残した強制決済。
野田は会社内でも給与の先取りなどを工面しようとし、退職。
自身もTwitterから退場し、転落していきます。
信用取引・インフルエンサーの悪い面が際立つ回。
野田に関しては、最後まで後味が悪いですが、学ぶ面も多いです。
蛇川茉美(善財夏実)|セミナー業、キャリアの方向性
蛇川茉美(善財夏実)については、お金の失敗というよりもキャリアの方向性。
善財夏実というペンネームで節約生活記事やTwitterで炎上をきっかけに始めたお財布アドバイザー。
2時間で50万円の報酬であるセミナーや、せどりほのめかす経済圏に関する記事などについて編集者からたしなめられます。
これをきっかけに、プライベートのもやもやも重なり、仕事の取捨選択へ。
- 一時的な報酬で棄損するのか・売れるための手段・仕事へのプライド
- 収入がなければ生活はできないけど、収入のために仕事をするのか?
フリーランスだからこそのせめぎあいが感じられます。
平原麻衣子、斉田彩|奨学金返済・投資の方向性
平原麻衣子は新宿の観光案内所で契約社員。友人の斉田彩は新宿のカラオケボックスで正社員。
二人とも、月給は手取りで15万円。ボーナスなし。
奨学金毎月3万円の支払いしていて、残り300万円。
奨学金返済の裏技(というか・・)は回避して、偶然、蛇川茉美(善財夏実)に出会います。
蛇川茉美(善財夏実)からも「改善しがいのある家計簿」で、節約生活を始めます。
投資の方向性(+彼氏の影響)で二人の進んだ道は大きく違います。
節約生活については、また別記事でも書くので、ここでは省略しますが、奨学金という闇もね。私自身が奨学金を利用していませんが、卒業した瞬間から多額の負債を抱えているって結構しんどいですよね。
貧乏な時のお金の使い方の思考のアンバランスさって
なんだんだろう。(過去の私も含めて。。)
葉月みづほ|夫との関係性・大家業 生活保護問題
このストーリーの発端でもある、葉月みづほ。
夫との関係性も冷え切って、大家業を邁進。
感染症のことにも触れられていて、リアルです。
こういう情報をいかにつかむか・行動できるか、って本当に大事だなと改めて感じます。
そして、最終章の「財布は踊る」では、ヴィトンの財布との再会、すべての人々のお金の闇からのその後が描かれています。
原田ひ香さん「財布は踊る」を読了。
— ひよこ@女性投資家 (@chick_invest) June 25, 2023
表紙のイラストはかわいいんですが、お金の欲望が詰まった一冊。
リボ払い・マルチ商法・勧誘・株・奨学金が原因でもがきあげぐ人生。
みんながみんな、ハッピーエンドではないのも、またじわじわくる。https://t.co/2zys6fM5NB
財布は踊るから考える、貧困の連鎖と親との関係性
お金がすべてではないけれど、お金があればだいたいのことが解決するのも事実。
登場人物らの親との関係性や貧困の連鎖についても、とてもリアル。
みずほ夫婦が、借金の相談をしたときのそれぞれの親の対応
水野の両親のこと
平原麻衣子、斉田彩の親との関係性
この作品がドラマ化にされたら、
お金の使い方や大切さが広がるのになーと考えてしまう一冊です。
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